フクロモモンガ
Petaurus breviceps
総合評価
- 高
- 中
- 低
この動物をペットにすることには高いリスクが伴います。再検討を強く勧めます。
この動物のペット飼育には、中程度のリスクがあります。そのリスクを理解した上で飼育者としてきちんと責任を果たせるか、よく考えて判断してください。
この動物をペットにすることのリスクは低いでしょう。しかし、どのような動物であっても命を預かる重い責任があることを忘れないでください。
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保全
リスク保全
リスクペット利用を目的とした野生個体の捕獲(繁殖のための捕獲や囲い込みを含む)により絶滅のおそれが高まるリスク -
飼育の合法性
リスク飼育の合法性
リスク違法な捕獲・取引(売買や譲渡譲受)や飼育など飼い主の住む国や地域の法令に抵触するリスク -
健康・公衆衛生
リスク健康・公衆衛生
リスクペット飼育により飼い主や周囲の人々が健康上の影響を受けるリスク及びペット由来の大規模感染症を引き起こすリスク -
動物福祉
リスク動物福祉
リスクペットを適切に飼育しない/できないことで動物福祉を満たせないリスク -
外来種
リスク外来種
リスクペットが野生化し、飼い主の住む地域の生態系や人の生活に悪影響を与えるリスク
アイコンにマウスを合わせると、
こちらに説明が表示されます。
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ここに注意!
- 十分に運動できる広い空間が必要です。
- 社会性を保つため複数頭での飼育が望ましいです。
- 偏食にならないよう注意が必要です。
- 夜行性のため、昼間のふれあいはストレスになります。
基本情報
- 分類
- 双前歯目フクロモモンガ科
- 生息地
- オーストラリア北西部から南東部、インドネシア、パプアニューギニアの森林や草原などに広く生息します。
- 体の大きさ
- 頭胴長:16〜20cm
尾長:16.5〜21cm
体重:130g(オス)、90g(メス) - 寿命
- 飼育下での寿命は14年程度。17.8年という記録もあります。
- 食性
- 野生では、樹木の分泌液や果実、花の蜜などの植物性食物と昆虫や鳥の卵など動物性食物を食べる雑食性です。
- 生態・特徴
- 外見は齧歯目のモモンガに似ていますが、カンガルーやコアラとおなじく有袋類の動物です。前足と後足のあいだに「飛膜」があり、これを広げて木から木へと滑空します。最高で90mも飛ぶことができます。夜行性で、日中は木の洞などで数頭が群れになって眠っていて、夜間に活発になります。
野生下では1頭のオスと複数のメスとその子どもで構成される群れをつくり、臭いや鳴き声でコミュニケーションを取りながら高度な社会性を持ち生活しています。
専門家からのひとこと
フクロモモンガは小さな身体で真っ黒で大きな眼を持ち、飼い主とのコミュニケーションを好むため、近年ペットとして人気が高まっている動物です。本来は群れで生活し、社会性を持ちながら活発に行動する動物であるため、彼らの求める広く快適な空間を提供し、他個体とのコミュニケーションを取れるよう複数頭で飼育することが望ましいと考えます。また飼育下では栄養要求を満たすことも難しいため、栄養管理(飼養管理)には十分注意が必要です。
参考情報
評価方法
ペット適性の評価は、5つのリスクの高低という観点で独自に作成した基準を用いて野生生物の保全と取引の専門家チームが、各分野の専門家の意見を得ながら実施したものです。
対象としたのは、エキゾチックペット(ペットとして取引・飼育されている犬・猫以外の動物)です。
この評価は、種/グループレベルで行っているため、個体ごとに状態が異なる点は評価に含めていません。こうした個体の状態がペット飼育に伴うリスクに影響する点は「飼い主チェック」で把握できるようにしています。
また、合法性リスクの評価基準には、生息地での密猟や密輸の可能性・深刻度は含まれていません。これらは、非常に重要な点ですが、使用できる適切な情報が不足していると判断したためです。
評価基準の作成には、各国各分野の専門家の協力を仰ぎました。今後も関連する法令の改訂や知見の蓄積に伴い、適宜基準の改訂及び再評価を行う予定です。