ルーセット
オオコウモリ
Rousettus aegyptiacus
総合評価
- 高
- 中
- 低
この動物をペットにすることには高いリスクが伴います。再検討を強く勧めます。
この動物のペット飼育には、中程度のリスクがあります。そのリスクを理解した上で飼育者としてきちんと責任を果たせるか、よく考えて判断してください。
この動物をペットにすることのリスクは低いでしょう。しかし、どのような動物であっても命を預かる重い責任があることを忘れないでください。
-
保全
リスク保全
リスクペット利用を目的とした野生個体の捕獲(繁殖のための捕獲や囲い込みを含む)により絶滅のおそれが高まるリスク -
飼育の合法性
リスク飼育の合法性
リスク違法な捕獲・取引(売買や譲渡譲受)や飼育など飼い主の住む国や地域の法令に抵触するリスク -
健康・公衆衛生
リスク健康・公衆衛生
リスクペット飼育により飼い主や周囲の人々が健康上の影響を受けるリスク及びペット由来の大規模感染症を引き起こすリスク -
動物福祉
リスク動物福祉
リスクペットを適切に飼育しない/できないことで動物福祉を満たせないリスク -
外来種
リスク外来種
リスクペットが野生化し、飼い主の住む地域の生態系や人の生活に悪影響を与えるリスク
アイコンにマウスを合わせると、
こちらに説明が表示されます。
こちらに説明が表示されます。
ここに注意!
- 輸入は禁止されているため、外国産と表示されている場合、密輸の可能性大。
- 寒さと乾燥にとても弱い動物です。
- 大食漢のため常に多様で十分な餌を用意する必要があります。
- 栄養バランスが偏りやすく繊細な動物なので、適切な栄養管理をしないと、すぐに体調不良になります。
- 十分な運動が必要なため、ケージでの飼育はできません。
基本情報
- 分類
- 翼手目オオコウモリ科
- 生息地
- アフリカおよび中東の森林、草原、洞窟などに生息します。
- 体の大きさ
- 体長:12cm~19cm、前肢を広げた被膜の幅は60cmほど
体重:80~170g - 寿命
- 野生で8~10年、飼育下では平均22年です。
- 食性
- フルーツバットの名前の通り、主に果物を食べます。特に熟した果実の果肉や果汁を好みます。野生では、ライラック、クワ、イナゴマメ、スズカケノキ、イチジク、バオバブなどの実を食べています。
- 生態・特徴
- 20~40頭ほどの小さなものから、数千頭を超える大コロニーまで様々な大きさの集団を作ります。日中は湿った洞窟などのねぐらで過ごし、日没から日の出までねぐらを離れて餌探しなどをします。
専門家からのひとこと
別名でフルーツバットと呼ばれていて、主食が果物のため、餌の入手が簡単でペットとして飼育しやすい動物と思われがちです。しかし、寒さと乾燥に非常に弱く、温度管理を怠ると低体温症を引き起こすなど死亡原因の一つになります。栄養バランスの偏りが起きやすい繊細な動物なので、適切な栄養管理が必要なため、飼育はとても困難な動物です。餌切れ、栄養のバランス、温度管理、掃除を怠ると突然死するほど繊細な動物なので、ペットとして飼うのは不向きです。
参考情報
評価方法
ペット適性の評価は、5つのリスクの高低という観点で独自に作成した基準を用いて野生生物の保全と取引の専門家チームが、各分野の専門家の意見を得ながら実施したものです。
対象としたのは、エキゾチックペット(ペットとして取引・飼育されている犬・猫以外の動物)です。
この評価は、種/グループレベルで行っているため、個体ごとに状態が異なる点は評価に含めていません。こうした個体の状態がペット飼育に伴うリスクに影響する点は「飼い主チェック」で把握できるようにしています。
また、合法性リスクの評価基準には、生息地での密猟や密輸の可能性・深刻度は含まれていません。これらは、非常に重要な点ですが、使用できる適切な情報が不足していると判断したためです。
評価基準の作成には、各国各分野の専門家の協力を仰ぎました。今後も関連する法令の改訂や知見の蓄積に伴い、適宜基準の改訂及び再評価を行う予定です。